ニュース解説「東芝、原発で3000億円損失 米WH資産価値を修正」

東芝が、子会社である、ウエスティングハウス(WH社)について、3000億円程度の減損処理をする可能性があることが報道されています。

一部の報道機関により、昨年である2015年の11月に、以下のことが報道されています。

すなわち、WH社自体が、2012年と2013年に1600億円程度の「のれん代」の減損処理をしていたということです。

東芝は、WH社の株式を80%程度持っており、連結子会社にしています。普通に考えれば、親会社は、子会社において巨額の損失が発生したら、子会社の価値が下がるので、子会社の株式の価値を下げる必要があります。

ですから、東芝は、本来、2012年と2013年に、すぐに、自分が持っているWH社の株式の価値を切り下げる処理(すなわち減損処理)をしないといけなかったのです。

ところが、東芝は、2012年と2013年の時点では減損処理をせず、しかも、2015年11月に減損処理をタイムリーにしなかったことを認めておきながら、2015年11月には減損処理をせず、今まで先延ばしにしてきました。

当時から、減損処理の先延ばしは、きわめて疑問の残る会計処理であると、多くの人が指摘していましたが、問題の発覚から半年もたって、ようやく、減損処理をしたということになります。

今後は、今回の減損処理の中身を十分に確認した上で、不正な会計処理ではなかったかどうか、を検証していかなければなりません。

また、2013年の段階では1600億円の減損だとされていたものが、今回、3000億円にまで膨らんでいるのはなぜか、ということも解明が必要でしょう。

続報が待たれるところです。

 

熊本での地震について

平成28年4月14日から,数日間の間,熊本県を中心として,断続的に大きな地震がありました。

熊本県を中心として,九州にお住まいの方々のご心痛は,いかほどであろうかと思います。

本件の弁護団には,熊本県をはじめとして九州から参加いただいてる方も多いため,原告として参加されている方の中にも,被災された方もいらっしゃるかもしれません。

道路,鉄道,をはじめとした社会インフラの迅速な復旧を,切に願います。

また,避難生活せざるを得ない状況になっている方が,早期に,ご自宅に帰還できるように願います。

弁護団としても,被災者の方々のお役に立つようなことができれば,と考えています。

弁護士吉田からは,まことに微力ではありますが,日本赤十字社に寄付をおこない,被災地での救援活動を支援したしました。

 

 

東芝事件集団訴訟第二次提訴をおこないました。

平成28年3月28日,東芝事件株主弁護団は,東京,大阪,福岡,高松の4つの地方裁判所において,全国的には第二次提訴をおこないました。高松地裁としては第一次になります。 続きを読む 東芝事件集団訴訟第二次提訴をおこないました。

東芝 証券取引等監視委員会が前社長らを任意で事情聴取とのニュース解説

東芝の粉飾決算事件について、証券取引等監視委員会が、旧経営陣のうち、前社長らに、任意での事情聴取をおこなっている、という報道がありました。

現在は任意の事情聴取ということになっていますが、嫌疑が十分に固まった場合には、

証券取引等監視委員会が検察庁に告発し、検察庁が旧経営陣を逮捕する可能性があります。

本件については、2015年の秋ころから、刑事事件に発展する可能性を指摘する声があったのですが、なかなか、刑事事件化していませんでした。

おそらく、ですが、(私の想像なのですが、)

原子力発電所の減損の問題は、国家としても重要な問題であると認識していたので、

原子力発電所の減損を、東芝におこなわせてから、強制捜査に踏み切るのではないか、と考えています。

強制捜査を先におこなってしまうと、そのときの混乱で、東芝が原子力発電所の減損を今期の決算に計上できなくなる可能性があるため、現存してから、という配慮をしているのではないか、と思うところです。

さすがに、原発の減損の問題を、来期の会計年度に持ち込むことは絶対的に許されないので、是が非でも、今期の決算に反映させるべきだ、という、証券取引等監視委員会の意思を感じるところです。

思えば、証券取引等監視委員会が、課徴金の判断をおこなったのも、東芝が原子力発電所の減損を適時開示義務に違反していました、ということを認めて謝罪するのを、待っていいたように思います。

それだけ、減損の問題が大きいのだ、ということでしょう。

弁護団も、東芝が、減損の問題を、どように扱うのかについて、注目しているところです。

東芝集団訴訟事件 福岡第一次訴訟の第一回口頭弁論期日

平成28年3月18日 午後1時10分から、福岡第一次訴訟の第一回口頭弁論期日がありました。

東芝側は、本件訴訟を東京地方裁判所に移送することを申し立てました。

弁護団は、これに対して、福岡で訴訟を続行するように意見を述べました。

東芝側が移送を申し立てた主な理由は、東京から福岡まで出廷するのが大変だから、というものです。

しかしながら、弁護団としては、福岡県に在住している事が多い原告にとっては、地元である福岡地方裁判所で裁判をすることができるメリットが大きいと考えるので、移送には反対するという意見を提出しました。

移送についての裁判所の判断は4月上旬にされる見込みです。

東芝メディカルの売却について

東芝の子会社である東芝メディカルを,キヤノンに売却するという報道がされています。

 

キヤノンと富士フィルムが,売却先の選考の最後まで残ったのは順当なところでしょう。

 

そして,キヤノンが東芝メディカルの売却について独占交渉権を取得した,ということです。

 

この点,それでよかったのか?という問題は,少しあります。 続きを読む 東芝メディカルの売却について

東京第一次訴訟の第一回口頭弁論期日

平成28年3月4日 午前11時から、東芝集団訴訟事件の、第一回口頭弁論期日がありました。

今回は、東芝、および、旧経営陣側の弁護士は合計で約20名参加していました。

東京だけに、総出で来たようです。

この法廷では、次回までに、原告側が、訴状の主張の追加をおこなうことになりました。

次回の期日は、平成28年5月10日 午前11時になりました。

毎日新聞出版「東芝 不正会計 底なしの闇」

東芝の一連の粉飾決算事件は,多くの情報が入り乱れていて,最初から注目していないと,混乱するおそれがあります。

この点,毎日新聞出版から平成28年1月30日に発売された,

東芝 不正会計 底なしの闇 著者 今沢真

は,事実関係が端的にまとまっており,読みやすくわかりやすい文体ですので,東芝粉飾決算事件の全体像を把握するためには,とてもよい書籍だと思います。

アマゾンで買う方はこちらから。

今回,進行している東芝に対する集団訴訟でも,裁判所に,事実関係の流れを知っていただくために,証拠書類として一冊まるごと提出することも検討しています。

著書でも触れられているとおり,東芝は,ウェスティングハウスの減損の問題をどのように処理するのかという困難な問題に直面しています。

万が一,不正な処理をするようなことがあれば,2015年の有価証券報告書の虚偽記載問題となり,連続して二度目の粉飾決算事件という,人類史上,まったく例のない領域に踏み込むことになります。

細心の注意をもって,決算処理をおこなっていただきたいと思うところです。

東芝の代理人の弁護士について

大阪第一訴訟について、東芝からの答弁書が弁護団に提出されました。

そのため、東芝が今回の訴訟を、どこの法律事務所に依頼していかのかが、ようやくわかりました。

森・濱田松本法律事務所です。 続きを読む 東芝の代理人の弁護士について