平成27年10月17日 東京で説明会をおこないました。

東京では2回めの説明会となります。

今回は、場所を大手町の地下鉄大手町に近いビルにておこないました。

今回も、20名以上の方がご参加になりました。

質疑応答も白熱していました。 続きを読む 平成27年10月17日 東京で説明会をおこないました。

平成27年10月3日 東京で説明会を開催しました。

10月3日の東京での説明会は,関東では,初めての説明会ということになります。

なんと,53人もの東芝株主の方々が参加されました。

当日は,TBS,テレビ朝日のテレビ局の方,共同通信の記者の方も参加され,報道されました。当日の夕方5時ころからの,TBS,テレビ朝日のニュースでも報道されました。

報道をご覧になった方も多いのではないでしょうか。

10月3日東京説明会

開催場所は,東京丸ノ内の,帝劇ビルです。

tokyo_teigeki

説明会をニュース報道で知った方々から,

「次の説明会はいつでしょうか?」

という,お問い合わせの電話が止まりません。

非常に多くの方々が,興味をもたれているのだなあ,と思いました。

 

 

弁護士 吉田泰郎の自己紹介

こんにちわ。

私は、弁護団にて、事務局長 兼 広報を担当しています。

出身は四国の香川県でして、学生時代には東京で過ごしました。

平成12年から、大阪弁護士会にて弁護士登録をおこないました。

大阪で15年ほど、弁護士として経験を積んだあと、生まれ故郷の香川県にて、自分の法律事務所を設立しました。

大阪時代には、大阪弁護士会にて、消費者保護委員会の委員をしたこともあり、その関係で、多くの集団訴訟に関与する機会がありました。

今、思いますと、過去に経験した、集団訴訟の経験が、今回の東芝事件の弁護団の運営に生きているなあ、と思うところがあります。

過去に経験した集団訴訟の事件は、

いわゆる内職商法の被害事件、裁判に提訴した被害者の数は100名前後

省エネをうたう詐欺的商品の中小事業者の被害事件、裁判所に提訴した被害者の数は、80名前後

ある証券会社が販売していた、非常にリスクの高い不動産ファンドの被害事件、裁判所に提訴した被害者の数は、120名前後

というようなものがあります。

過去に集団訴訟事件を経験したことで、集団訴訟事件の場合には、裁判を起こしたあと、被害者に対する、弁護士からの報告体制を上手につくることが大事だということを実感しました。

ですので、今回の東芝事件では、私が中心となって、被害者の方に対して、定期的に、裁判の進行状況を報告できる体制を構築したいと考えています。

「東芝・室町社長の取締役選任,4人に1人反対 臨時株主総会」との記事について

日経新聞などにおいて,東芝の株主総会の様子が報道されています。

東芝は,株主総会には,テレビカメラを入れないという方針のようですので,

テレビには,株主のホームビデオのような動画しか報道されなかったようです。

じつは,この株主総会に出席された株主の方から,直接,お話をうかがいしました。

「ひどいものでした。社長は,全く反省していない,ということが,よく分かりました」

と,株主の方は,おっしゃっていました。 続きを読む 「東芝・室町社長の取締役選任,4人に1人反対 臨時株主総会」との記事について

日本経済新聞「東芝、責任調査委員会を設置 不適切会計期間の役員を調査へ 」との報道について

平成27年9月17日
日経新聞
東芝が責任調査委員会を設置した,という報道がされました。
この責任調査委員会の目的は,東芝が粉飾決算をしていた期間である,2008年度から2014年度4月~12月の間に役員であった者に,粉飾決算の責任があるのかないのか,ということを調査することだとされています。
調査の対象とされている役員には,すでに東芝を退職している役員のほか,現在の社長である室町社長も含まれている,とのことです。
これは,先般,奈良の個人株主の方が,東芝に対して,株主代表訴訟の提訴通知をだしたことと関係しています。
提訴通知を東芝が受け取ってから,60日以内に,役員に対する賠償請求を東芝がおこさない場合には,株主が東芝に代わって裁判を起こすことができるわけです。
東芝にとってみれば,60日以内に何もしなければ,
「やはり東芝は,粉飾決算をした当時の役員をかばっている」
というふうに評価されますので,何もしないわけにはいかない,ということになります。
ただし,社内で検討をするだけでは
「当時の役員と癒着して,正しい判断ができない」
というふうにみられる可能性がありますので,責任調査委員会のトップである「委員長」を第三者にした,ということです。

報道記事では,委員長は「弁護士で元札幌高裁長官」の方がついた,ということになっています。
このあたり,え?この人は,弁護士なの?裁判官やめたの?
という疑問が出てくるかもしれません。 続きを読む 日本経済新聞「東芝、責任調査委員会を設置 不適切会計期間の役員を調査へ 」との報道について

ロイター「東芝を特設注意市場銘柄に指定」との報道について

平成27年9月14日のロイター通信によると,東京証券取引所は東芝を「特設注意市場銘柄」に指定した,との報道がされています。

「特設注意市場銘柄」というのは,証券取引所が,企業の内部管理体制を改善する必要性が高いと判断した場合に指定する銘柄です。

上場廃止とは違います。もちろん,「特設注意市場銘柄」に指定されたあとも,普通に,売ったり買ったりできます。

「特設注意市場銘柄」に指定されてから,1年ごとに,内部管理体制を東京証券取引所に提出しないといけません。

もしも,東京証券取引所が「内部管理体制が改善されていない」と判断したら,上場廃止もあり得るわけですが,まず,そのような事態にはならないと考えています。

なお,平成27年9月15日段階で,特設注意銘柄に指定されているのは,東芝の他

エナリス(6079)

リソー教育(4714)

などです。

いずれも,過去に,粉飾決算をおこなって,現在,株主から裁判をおこされている企業ばかりであり,ここに,日本を代表する大企業である東芝が並ぶというのは,不名誉であり,残念なことだとおもいます。

くわしくは,こちらから東京証券取引所のホームページで確認できます。

なお,万が一,上場廃止になる場合には,整理銘柄に指定されます。整理銘柄に指定されてから,原則として1カ月間は売買ができますが,1カ月が過ぎると,上場廃止になります。

東芝の経営陣の方は,特設注意銘柄に指定された,ということについて,十分に反省し,責任のある全ての役員の方は,全て退陣していただきたいとおもいます。

毎日新聞「課徴金、過去最大に 引当金84億円計上」との報道の解説–東芝粉飾事件とたたかう弁護団

毎日新聞などで,東芝の粉飾決算に対する課徴金が84億円になる「見込み」だという報道がありました。

この「課徴金」という制度について解説します。

「課徴金」という制度は,わりと最近に導入された制度です。

東芝の事件のように,粉飾決算などで虚偽の内容の有価証券報告がされていた場合に,行政庁が企業に対して「ルール違反に対してお金を支払え」というものです。

ただし,「課徴金」というのは,司法手続きとは異なり,行政限りの命令です。

ですから,刑罰としての「罰金」とは異なります。また,刑罰ではないので,「課徴金」についての裁判は開かれません。

また,「課徴金」は行政だけの制度ですので,司法手続きは,課徴金とは別におこなわれる可能性はあります。
「課徴金」にもとづく金銭の納付がされたからといって,それで全てが許されるわけでは全くありません。

また,「課徴金」を支払うのは,会社である東芝です。ですから,東芝を退職した,粉飾決算について責任のある元取締役の責任は,まだ追及されていないことになります。

元取締役個人の刑法上の責任を追及する可能性があるのは東京地方検察庁ということになります。

刑法上の責任追及がされるかどうかは,これからの事態の進展によるので,なんとも言えません。

ただし,過去の事例をみると,1200億円程度を粉飾決算していたオリンパス事件のときには,中心人物であった元取締役は逮捕され刑事裁判にかけられ,有罪となりました。

オリンパス事件の場合には,バブル崩壊のときの会社の損害を,20年以上前の役員たちの時代から隠し続けていた(と報道されている)わけですから,中心人物であった元役員の責任がどの程度あるのか,疑問に思うところも多少はあったのですが,有罪になったわけです。

それと比較すると,今回の事件は,粉飾決算の金額も大きいですし,元取締役3人が中心となって始めたものでもあると思われますので,刑事上の責任は追及されてしかるべきだとは思っています。

なお,ちまたには,
「東芝は大会社だから検察が遠慮をしているのでは?」
「東芝のOBが総理大臣と近いから検察が遠慮をしているのでは?」
と考えている人がいるかもしれませんが,検察が,そういう理由で捜査を遠慮するとは,全く思いません。

検察が遠慮をするのは,大物政治家とか,大物官僚に対してぐらいであり,その他の民間の人間に対して,検察が遠慮をするということは,全くあり得ません。

検察にとっては,大会社の社長であろうが,高校生だろうが,ラーメン店の従業員だろうが,とくに区別はありません。

そもそも,ライブドア事件のときには,堀江氏は,時の総理大臣の陣営から依頼を受けて衆議院議員に立候補したほど,総理大臣に近い立場にいたわけですが,それでも,検察は,全く遠慮しなかったわけです。

そのことを考えれば,東芝のOBが,時の総理大臣と近いという程度の事情は,検察にとっては,全く考えるに値しない事情です。

 

 

朝日新聞「東芝歴代役員は計10億円賠償を 株主が提訴請求書」との記事について

朝日新聞(および他紙)にて,東芝歴代役員に対して10億円賠償を求めるように,奈良県の個人株主が提訴請求書を東芝に送った,という記事がでています。

2015年9月9日の朝日新聞の記事「東芝歴代役員は計10億円賠償を 株主が提訴請求書」

この記事は,裁判についてのよく知っていないと誤解する可能性があるので,私が補足して説明します。

まず,この奈良県の個人株主の方がおこなおうとしているのは,「株主代表訴訟」という種類の裁判です。

「株主代表訴訟」というのは,どういう裁判かといいますと,

  • 違法な行為をして,会社に損害をあたえた取締役・元取締役がいる場合に
  • 取締役が会社を支配しているために,取締役の違法行為が野放しになっていたり,
  • あるいは,元取締役と現在の取締役との間に特別な人間関係があって,現在の取締役が元取締役に対して,遠慮してしまって損害賠償請求をしていなかったりする場合に,
  • 会社の株主が,「会社の代わりに」裁判を起こす,

という制度です。

そして,「株主代表訴訟」というのは,「本来は会社が元取締役などに対して損害賠償の裁判を起こすべきなのに起こさない」という場合だけに認められる制度ですから,いきなり最初から株主代表訴訟を起こすことはできません。

今回,東芝に対して株主代表訴訟を起こそうとしている株主は,手続きとしては,まず最初に,東芝に対して

「あの元取締役は,違法なことをして東芝に損害を与えたんだから,ちゃんと損害賠償請求しろよ」

という要求をおこなわないといけません。

これが,新聞のなかで「提訴請求書」と言われている文書のことです。

なお,「提訴請求書」を東芝に出してから,東芝が60日以内に,元取締役に対して損害賠償の裁判をおこなわないときに,株主に「株主代表訴訟」をおこなう権限が与えられます。

ですので,「提訴請求書」を出してから,最低でも60日間は株主代表訴訟を裁判所に出せません。

ところで,「提訴請求書」のなかで,東芝が元取締役に対して「10億円」を請求しろ,と書かれているわけですが,この「10億円」という数字は,おそらく,2015年7月20日に報告書を提出した第三者委員会の設置・運営費用のことと思います。

たしか,第三者委員会の設置・運営にかかった費用が10億円だったと記憶していますので。

今回の提訴請求書が「10億円」という数字を出した背景となる考えとしては,

「東芝の元取締役が粉飾決算をしなかったら,少なくとも,第三者委員会を設置することは,あり得なかった。したがって,第三者委員会の設置と運営のために必要な費用は,粉飾決算によって発生した損害だ」

というものだと思います。

もちろん,東芝が粉飾決算をおこなったせいで発生した損害は,ほかにもいっぱいあるわけですが,まずは「誰もが絶対に認めざるを得ない請求」からはじめる,という考えで,10億円,という金額からはじめたのだと思います。

株主代表訴訟の場合には,第三者委員会の費用からはじめる,というのは,よくある手法であり,手堅いやり方だと思います。

なお,報道にある「奈良県に住む株主」の方というのは,私は,おそらく,あの方だろうなあ,と思い当たるところはあります。東芝の件だけではなく,ほかにも,粉飾決算があるたびに,代表訴訟に手広く関与されている方です。
むろん,日本の証券市場を適正化させたいという強い正義感をもっている,立派な方です。
このような方が,日本でもほかにも多くいると,企業も緊張感がありますよね。

なお,「株主代表訴訟」の場合には,元取締役が賠償金を支払った場合,それは全部,東芝に対して支払われます。
裁判を起こした個人株主には,1円ももらえないようになっています。

ですので,株主代表訴訟をおこなう株主,というのは,純粋に正義感でおこなっていると言えるのです。