東証二部降格による影響について

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吉田 泰郎

高松の弁護士吉田泰郎です。東芝事件株主弁護団では、事務局長 兼 広報担当をおこなっています。 吉田の詳しい自己紹介ページはこちら

東芝が東京証券取引所の一部上場から二部上場に降格される可能性が高いのではないか、という報道がされています。

このため、弁護団にも、二部に降格された場合に訴訟は、どのような影響があるのか、というご質問をいただきましたので、この点について弁護団の見解をお伝えします。

 

結論から申しますと、東芝が二部降格となった場合であっても、現在おこなっている損害賠償請求には影響はありません。

したがって、二部降格となった後であっても、現在おこなっている損害賠償の裁判は今までどおり続行します。

 

二部降格によって予測される影響

さて、弁護団がおこなっている裁判には影響はないということはお伝えしましたが、東芝にとっての影響というものは当然発生します。

二部降格にしたことによって東芝には、以下の影響が出る可能性があります。

1 ファンドが東芝株を売却することにより株価が下がる可能性がある。

2 東芝にお金を貸している銀行の態度が冷たくなる可能性がある。

3 東芝の社債の格付けが下がる可能性がある。

 

いずれも東芝にとって良いか悪いかというと、悪い影響の可能性だと思われます。

ただ、東芝は半導体部門を分社化して事業を売却する方針を固めているとのことです。

半導体部門には1・5兆円から2兆円の価値があるということは広く認識されています。

したがって、半導体部門を売却することによって財務体質は改善しますので、「現在のところは」深刻な財政危機ではないと思われます。

 

むしろ、今後、中国での東芝の原発の稼働の問題や、アメリカでの原発事業について追加的な負担が発生しないかどうか、という、「これから」の問題の方がより大きな問題であるようには思います。