前回まで、アメリカでの、エンロン、ワールドコム、という大企業の粉飾決算による破綻にともなって、アメリカで集団訴訟が起こされた、という話をしました。
日本では、古くは、粉飾決算により発生する損害は
「株式投資なんて、そういうもの」
というように考えられていたフシがあります。
たぶん、バブル崩壊以前には、そういうノリがあったでしょう。
しかし、従来、日本の上場企業の会計が不透明だと主張し続けていたアメリカにおいて、2001年にエンロンのような巨額粉飾決算が発覚し、
「日本のことをいろいろと言ってたけど、アメリカだってダメじゃん」(世界の最大多数の内心)
と言われていた中、アメリカで、いわゆるSOX法が成立しました(2002年)。
正式な名前は「上場企業会計改革および投資家保護法」といいます。 続きを読む 東芝事件株主弁護団の発足にあたって(3)