日別アーカイブ: 2015年8月28日

質問「株主代表訴訟とは違うのですか?」東芝粉飾事件とたたかう弁護団

東芝の事件については,お問い合わせをいただく方の知的レベルがとても高いことを感じています。

弁護団としても,大変にありがたいことです。

ですので,よく,「今回の訴訟というのは,株主代表訴訟なんですか?それとも違うのですか?」という,お問い合わせをいただきます。 続きを読む 質問「株主代表訴訟とは違うのですか?」東芝粉飾事件とたたかう弁護団

東芝事件株主弁護団の発足にあたって

私は、弁護団の設立時のメンバーです。

ですので、弁護団の立ち上げには、多少なりとも、私の個人的な思い入れがあります。

なぜ、私が「東芝の粉飾決算事件に、弁護団を立ち上げようと思ったのか」

ということについて、お話をしたいと思います。

もともと、私は、1999年10月に弁護士になったわけですが、その直後、2001年に、アメリカでは、エンロンという巨大企業が粉飾決算の事件を起こして、アメリカの証券市場を大混乱に陥れていました。

そのころ、私は、株式投資を少額ながらもおこなっていましたので、アメリカの証券市場の動きに興味がありました。

日本と違うのは、エンロンが破綻した直後、アメリカでは、各地で、被害者救済のために弁護団が立ち上がり、エンロンに対して、証券被害訴訟を起こしたことです。

日本では、こういう、粉飾決算が明るみに出た場合に、一番被害を受けた株主の被害を回復する弁護団というものは、ときには立ち上がることもあるのですが、大半は、とくに何もなく過ぎ去ってしまっていた、という印象でした。

日本でも、バブル崩壊の直後には、山一證券が巨額の簿外取引が明るみに出て破綻したようなケースで、山一證券の被害株主が、監査法人に対して損害賠償の請求を起こしたケースがあったと記憶しています。

しかし、たしか、私の記憶では、あっさりと株主が敗訴していたと思います。

そのころには、「こんなひどい粉飾でも、株主は救済されないんだなあ。株式投資は、怖いんだ」という印象でした。

ですので、当時の日本の証券市場では、粉飾決算は、上場廃止の原因にはなっても、それと株主の権利とは、無関係のような風潮でした。

そういう日本の証券市場と、海の向こうのアメリカの状況は、全く違いました。

アメリカでの証券訴訟は、一言で言えば、華がありました。

(2)へつづく